ヒトが孤独で死んでいくのは当たり前なのです

 

「孤独死」に関するニュースが目に付くようになってきたので、少し考えてみたいと思いました。

タイトルで「ヒト」という文字をわざわざ入れたのは、まずヒトにかぎらず生物にとって死は避けることができないものであるということ。そして、ヒトが(おそらく唯一)死を生きているあいだに考える生物であるということを前提に考えるべきだと思ったから。

この2つのことから、ヒトが死について考えるのはヒトである証拠であるとともに、生物である以上は死ぬ定めから逃れられず、個体としての役割を終えれば連動することなく死という「状態」を迎えることが「当たり前」であることを意味するわけです。

もちろん、もっと生物的に言えば、ヒトとして認識される細胞はすべてが同時に死を迎えるわけではなく、心臓が止まって脳神経が動かなくなって……という時間差が生じているので、個体としての死が認識されても必ずしもそれがすべてではないということになります。

ということは、生物学的には自然状態で迎える死は決して「孤独」ではありえないことを意味していると言えるでしょう。

自然状態とわざわざ書いたのも、ほかの喩えはあえて避けますが、映画「ターミネーター2」のラストシーンのような物理的な死を迎えるのであれば、例外もあるという意味ですね。まぁ、あのシーンも厳密に言えば足と手では時間差が生じているのですが。

こうした前置きをしてから、次の記事を読み取っていきたいと思います。

 

「孤独死」は不幸なことなの?

 

「孤独死」のニュースが増えると、こうした逆からの視点の記事も出て当然。

まして「孤独死」の取り上げられ方は寂しい、悲惨、周囲の迷惑などなど、良いイメージで捉えられないのが一般的でしょう。

そこでプラス面を考えてみようというのが、「「孤独死」は不幸なことなの? 意外と知られていないメリットも」という記事の趣旨であると思われます。

ということで、この記事では「孤独死」を解決するために、「死んでてもすぐに見つけられればいいじゃん」という立場で対策を書き連ねています。

「見守りサービス」の利用、毎日の宅配サービス(弁当、乳製品、新聞など)の利用、知り合いとのメールやLINEの交換の約束など。

死んでいる状態の確認の精度は、見守りサービス>毎日の宅配サービスの配達員の判断>メールやLINEの順で下がっていって、掛かる費用も同じ比率になろうかと思います。

こうした(確実に役立つとはいえない)対策もありますよとしたうえで、記事では「ちょうど寿命の尽きた樹木が静かに朽ち果てるように、世間の片隅で静かに心安らかに死ぬ」のもいいのではないでしょうかと、選択肢を増やしてくれています。

 

「孤独」ではなく「孤立」が問題

前置きでも書いたように、私もヒトは1人でしか死んでいくことができない生き物であり、それは受け入れるとか入れないというレヴェルのものでないと考えています。

そのうえで、「孤独」は楽しむべきものであり、避けるべきものは「孤立」ではないかと思うのです。

確認精度が低いと考えられている新聞配達の気づきや友人のLINEが、実際にはピンポイントで校をセイすることも多いのではないかという気がするのです。

同じ屋根の下に済んでいる肉親だって、臨終を看取ることが100%であるとはいえないでしょう。

そして、赤ん坊のように四六時中「大丈夫?」と監視されて死を迎えることが、孤独じゃないから幸せだったと言える人生なのか、ですよ。

 

「孤立死」を避けるためにすべきリスク管理

そうすれば、やるべきことは「リスク管理」という部分に集約できるはず。

LINEもいいでしょうし、今後はこうしたデジタルの見守りサービスも安価に提供されるようになるかもしれませんし。

身につける端末がさらに小型化すれば、24時間の生体反応監視も可能になるでしょうから、少なくとも「孤立死」でいちばん心配される死後放置のリスクは減らせるはず。

最近書いた「寝ているあいだにナノサイズの万能主治医が健康問題を解決してくれる時代が目の前に来ているようです」という記事では、ナノサイズの体内滞留物質の開発が実現段階を迎えていることを知って、これを使えば見守りサービスのAI化はひとっ飛びだろうと思った次第。

電話なんか持ち歩けないと思っていた時代から30年経たずに、電話どころかコンピュータまで歩きながら使えるようになったことを考えれば、体調の危険シグナルを即時に発信できて、それに対処する自動システムの構築は意外に早く実現するんじゃないでしょうか。

いや、実現して欲しいですね。

 

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