「ひきこもり」という経歴が就活に役立つかもしれないラブホ業界の話

 

何人もの引きこもり経験者が活躍している職場があるということを紹介する記事。

ラブホテルに「ひきこもり」当事者を雇用する理由|Yahoo!ニュース

この記事によると、株式会社カイリゾートではホームページ上の採用情報に「ひきこもり募集」といった内容を上げているとのこと。

調べてみると、確かにありました。

障害者雇用に関しては、障害者雇用納付金制度によって調整金が雇用側に支払われたりするなどの優遇があります。

しかし、ひきこもりだけでは、こうしたインセンティブはなく、したがって企業側も率先して雇用したい対象にはならない、と見られていたのが一般論でしょう。

これに対してカイリゾートでは、ある母親からの依頼で2年間ひきこもっていた息子を雇用。彼が実績を上げることで、ひきこもっている人に対する「適性」を発掘できたということから、ひきこもり雇用を拡大したという経緯のようです。

この話題で注意しなければならないのは、ある業種が「ひきこもりのためにある」のでも「ひきこもるタイプにマッチしている」のでもないこと。

たまたまその企業にとっての「適正」が高い人と巡り会うことはリクルーティングでは珍しいことではないのですが、雇用側としては未開地に手を出したいけれど結局は学歴が記された履歴書を頼りに数打ちゃ当たるでなんとかしようとしているのが現状なわけですね。

カイリゾートはリスクをとって未開地へ踏み出し、結果として宝となる人材を掘り当てたにすぎません。

しかし、この成功事例により、ひきこもりから卒業したい人の選択肢が増えることは、とても意義があることです。

雇用側には「適正」の見直しで、いままで出逢えなかった人材を呼び寄せることができる可能性が高まることになるでしょう。

ひきこもり側も、一般的な就職情報を頼るのではなく、「ひきこもる」という状況を起こした行動傾向などをプラスに考え直して、それが評価される世界があることを知っていただきたいと思います。

 

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