いじめや嫌がらせは“見えない糸”を解かなければならないので探偵の協力も視野にすべきかも
学校のいじめ問題について、探偵が介入してようやく解決の糸口をつかむことができたという、なかなかスリリングなレポ記事。
いじめや嫌がらせはある日突然、発端もはっきりしないまま、日常になっていくことが多いと思います。
この記事のA子さんは、いじめだけでなく、そのいじめによって発生した学校への被害弁済まで求められるという、多重の苦しみを味わうことになります。
探偵への接触が、その学校の教職員からあったというのも、この問題の根深さを感じます。
つまり、正論だけでは解決できないということでしょう。
いじめの当事者は、気にくわないから起こした衝動的な行動かもしれません。
それに周囲が同調して、常態化します。
さらに担任などオトナが傍観することで、共犯関係が築かれます。
オトナが関与することで、学校や教育委員会も「なかったことにする」「都合のいいように解釈する」という、共犯関係になります。
こうしたこじれていく問題は、まさに一筋縄では解くことができません。
探偵は、その業務のノウハウを使って、つまり「裁判に勝てる方法で」問題を検証していくことになります。
これが共犯関係に邪魔されることなく、問題の根本を炙り出して、真の被害者を救済する合理的な方法であると言えます。
ここから学ぶことは、
1.当事者から事実関係を聞き出す
2.いつ、なにが起きたかという事実だけを整理する
3.証拠・証言を記録する
4.反証に関する事実確認を行なう
5.こうした証拠が揃ってから改めて関係者と話し合う
という5項でしょう。
いじめや嫌がらせは「ダメですよ」「改めましょう」というだけで解決すれば苦労はありません。
表面化したときはすでに根深くなっていることも多いので、安易に感情論や精神論を持ち出すのではなく、裁判になるつもりで臨むほどの慎重さが必要だと思います。
その慎重さこそが、人権の侵害を正すのに必要だからです。