第三者に理解されづらい障がいが“アタリマエ”の社会になるために【ニュース拾い読み】


<BLOCKQUOTE>「僕はチック症、トゥレット症という病気なんですけど、声が出ちゃうタイプの人と、体が動くタイプ。つまり、運動チックと音声チックの2種類があり、僕は今、音声チックがメインのチック症患者になります。ごめんなさい。色々“迷惑”かけちゃうかもしれないですけど」</BLOCKQUOTE>

CBCテレビ報道部の栁瀨晴貴貴社によるルポの記事。

記者が夜回り仕事を終えて帰宅し、
Uber Eatsを頼むことにしたときに
出逢ったできごとから取材は始まっています。

注文・決済後に配達員からのメッセージ。

それが上記引用文の文章でした。

その配達員“REON”さんが到着する頃合いに
マンションには大きな声が響き渡ったそうです。

ダメ元で取材を申し込んだところ、
考える時間がほしいという返事のあとに、
取材許可が下りました。

ROEONさんが逡巡したのは、
ネットで「奇声を発する配達員」と書かれて
彼自身が悩んだ時期もあったから。

そこで理解しなければならないテーマが、
チック症とトゥレット症候群。

ROEONさんは音声チックがメインのチック症患者ということで、
だいたい15秒に1回ぐらいの割合で、突然意図しない声が出たり、
動きが出てしまうそうです。

押さえることができないことから
「悪魔の病気」とも呼ばれたりするとのこと。

知らない人はもちろん、病気だと知っている人でも、
不快感を感じるのではないかというところが、
この症状の悩みどころです。

コロナ禍では、圧迫感で症状がひどくなるために、
マスクを付けられないという困った事態にもなったとか。

ROEONさんはそうした症状を抱えながら、
3年ほどを配達員としての仕事をしながら
過ごしてきました。

彼なりの対処法としては、
配達途中で「チックを出し切る」という
努力をしているとのこと。

そうした努力にもかかわらず、
客先でチックが出てしまうこともあるそうです。

仕事に限らず日常生活でもその症状は不便を招くことに。

映画館や図書館、飛行機の搭乗は
避けざるをえない人生だったとか。

「僕と同じチックの病気を持つ人は普通の店に行くのがしづらい人も多いので、そういう人も足を運べるような”敷居の低い店”が作れたら良いなと考えています。今は自分自身準備期間でお金も必要な分そろっていないので、それを作るために頑張りたいと思います」

飲食店で働いた経験もあるそうですが、
周囲の理解が進む前に辞めざるを得なかった
こともあったそうです。

まとめ

まず「知ること」がなければ
理解は始まらないことは前提。

そのうえで、どのように
「多様な社会」のなかに
溶け込ませるのかという
方法を考える必要もあるでしょう。

知って、表面化することによって、
「慣れ」が、いままで見えてこなかったものを
見せてくれるようになることも期待できるでしょう。

そのためにも、ROEONさんのような
行動を大切にして応援したいと思いました。

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