“直葬” が過半数に(生き方の“お片付け”を考える? )
終活ガイドのおとみが、終活関連の情報をピックアップしてお伝えする「生き方の“お片付け”を考える?」をお送りします。
音声番組を聴きながら、記事をあわせてお読みください。
今回取り上げたのは、PR TIMESの2021年1月26日配信の記事。
インターネットで全国一律料金の葬儀「小さなお葬式」https://www.osohshiki.jp/ を運営する大阪の会社、株式会社ユニクエストが公開した直近1年間の葬儀・法要に関するデータによると、新型コロナによる「第1波、第3波では直葬が増え、直葬が一般的な葬儀を上回ることもあった」。
さらに、「法要は延期」の傾向が強まり、「式中四十九日」のような葬儀と法要を兼ねることも増えたとあります。
葬儀自体も、「参列者を少なく、小規模にする傾向がさらに加速」したようです。
注目すべきは、簡易的な葬儀が増えたとは言え、一般的な葬儀を超えることがなかったものが、新型コロナの第一波で逆転したこと。
葬儀は高齢者をはじめ多くの人が長時間集まり、一つの会場で通夜ぶるまいなどの会食が行われます。そうした三密になりやすい葬儀の慣例において、遺族の中で感染予防の意識が高まったことが伺えます。
また、コロナ禍で「一日葬」が注目されるようになっています。
これは、告別式のみを行なって葬儀が1日で終了するため、「参列者や遺族の心理的・経済的負担を軽減」するとともに、「人との接触機会を減らす」ので、コロナ対策にもなる、というものです。
これらは、「コロナ禍だからやむを得ない」というエクスキューズによって、これまで心理的なハードルで実施できなかったものができるようになったとも考えられます。
そして、前例があれば、一般化するのは時間の問題でしょう。
まとめ
お別れが儀礼的になっていたことと、このコロナ禍で密を避けなければならないイベントであったことが重なって、簡易的な葬儀は主流になる可能性が大きくなったと思われます。
問題は、簡易的であればあるほど、意味のある集まり、意味のある時間の過ごし方にしなければならないと言うことではないでしょうか。
派手な祭壇、多くの人を集め、並んで焼香や献花をするといった明治時代以降の富や権力の誇示のための葬儀は、クールじゃないということですね。
自分がどのように送ってもらいたいか、送ってくれる人の気持ちも考えた葬儀を準備するというのが、これからの「クールなお別れ」なのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
この話題はこのへんで。
また、終活関連の情報をピックアップしてお伝えしていきます。